2010年2月23日火曜日

北斗星(2月22日付)

自分は秋田にはまだ一度も行ったことがないので、県中心部がどんな感じなのか実際には分かりません。
ちょっと調べてみたところ、、かつての秋田市の中心地「駅前」の地価が高いことから人が減り、郊外型のスーパーが増えているみたいなんです。
土地が高いことから「ドーナツ化現象」が起きているということなんですね。
誰もが「行ってみたい」と思えるような、駅前づくり。難しい課題ですね。




北斗星(2月22日付)
(‎2010年2月21日‎ 秋田魁新報 )



 数年前に司法修習生3人が研修で当社を訪れた際、「空洞化が進む秋田市中心部をどうするか」について議論する機会があった。その中でハッとさせられる提言があった。県外出身であるが故の目の付けどころだったのかもしれない

▼「県都なのに秋田らしさが何も感じられない。どんな建物を造っても大都市には負ける。いっそ緑あふれる広場を設け、その一画は水田にしてあきたこまちを植えてはどうか。自然と食をアピールする街中の憩いの場になる」

▼秋田らしさに欠けているとの指摘には、うなずく人も多そうである。コメに酒、秋田民謡や秋田美人など本県をアピールする材料は少なくない。その半面、そうした個性が輝いている街と言い難いのも確かだ

▼広場という発想は、米国の都市社会学者であるホワイト氏の都市再生論を思い起こさせる。欧米の都市計画に影響を与えた氏は、「ビルだけで都市は再生できない。休憩したくなる広場、目的もなく歩きたくなる街路があってこそにぎわいが生まれる」と説く

▼日赤・婦人会館跡地の再開発計画が、大詰めの段階を迎えている。県都の中心市街地の浮沈を握るだけに、市民の思いも賛否含めていろいろなようだ。再開発の方向性一つ取っても、広く理解が得られているのかとの声も聞こえてくる

▼特に再開発の核の一つである県立美術館の移転には、議論が巻き起こっている。果たしてどうすればいいのか。少なくとも後悔が残るような事業であってはならない。