2009年12月24日木曜日

「あきらめない検事に」 新任検事辞令交付式

新たに検事になる67名中26名が女性だそうです。
格好いい&頼もしいですねぇ。
法曹の世界での女性の活躍が目覚ましい。
頑張ってほしいです。
その一方、合格者が昨年より下回り、合格率がかなり低い法科大学院があることは事実のようです。
「法曹に必要な能力、学識を備えた修了生を養成するという目的を十全に果たしていない。改善に一層取り組んでいただきたい。」と法相が述べたようですよ。



「あきらめない検事に」 新任検事辞令交付式
(2009年12月21日 産経新聞)


 新司法試験に合格し、司法修習を終えた法科大学院出身の新任検事67人の辞令交付式が21日、法務省で行われ、千葉景子法相から辞令が交付された。法務省人事課によると、新任検事は25~34歳で平均27・9歳。女性は26人で38・8%と、過去最高の割合になった。出身の法科大学院は慶応大10人、中央大6人、東京大、京都大、上智大が各5人など。

 式後、代表して会見した菊地英理子さん(34)は、青年海外協力隊でニカラグア派遣の経験などもあり、「(海外の)法整備支援と事件解明の両方をしたい」「相手を安心させて、じっくり話を聞くという点で女性の特性が生かせる」とコメント。阪本英晃さん(26)は「裁判員制度の定着と発展に努力したい」、竹本康彦さん(31)は「“あきらめない検事”を目指す」などと抱負を語った。

2009年12月15日火曜日

あん人こん人:弁護士・宇都宮妙さん /大分

DV事件を扱う弁護士として、女性弁護士がいることは被害者の女性たちにとっても心強いでしょうね。
加害者から怒鳴られたり、追いかけ回されたこともあるとのこと。
きっと想像以上に大変でしょう。
でも、DVの被害に遭っている女性のため、これからも頑張ってほしいですね。




あん人こん人:弁護士・宇都宮妙さん /大分
(2009年12月2日 毎日新聞)


 ◇DV被害者の心に寄り添い 相談、裁判に奔走--宇都宮妙さん(29)
 ドメスティックバイオレンス(DV)被害者の心に寄り添い、関係機関との連絡や、離婚調停・裁判などに奔走する。県内でDV事件を扱う弁護士は足りないのが現状だ。
 被害者には、DVの影響でPTSD(心的外傷後ストレス障害)やパニック障害を抱えた人も多い。おびえる被害者に「私が身代わりになるから大丈夫。あなたは何も悪くない」と言葉をかける。加害者から怒鳴られたり、追いかけ回されたこともあるが「目の前の苦しんでいる人を助けなければという一心」との使命感が支えだ。
 DV事件を多く扱う弁護士事務所で司法修習を行ったことで、DVの悲惨な現状に目を向けた。
 DV事件は対応が難しいことが、取り組む弁護士の少なさにつながっているという。警察などと連携しながら、24時間態勢でシェルターの確保などに対応しなければならない。
 多くの加害者が「約束より遅く自宅に帰ってきたから」などと被害者側に原因があると主張する。また「口げんかのもつれ」と自分が暴力を振るったことさえ認めない。
 弁護士となって丸1年。数十件の相談や裁判を担当してきた。「まだまだ社会のDVへの理解が進んでいない」と感じる一方、関係機関の緊密な連携が必要だと痛感する。
 「女性が安心して暮らせる社会を実現したい」。柔らかな印象の奥にある芯の強さをかいま見た。【高芝菜穂子】

2009年12月10日木曜日

弁護士「過疎」解消担う、やまびこ事務所

法テラスではなく日弁連が負担をして、弁護士過疎地域に事務所を開設したんですね。
この男性は青森県での司法修習がきっかけで、過疎地勤務を志したそうです。
当時弁護士一人当たりの人口が全国最多だったとか。
今も、そういう地域があるでしょうが、同じような志で過疎地に弁護士事務所を開設してくれる人が増えるといいですね。



弁護士「過疎」解消担う、やまびこ事務所
(2009年12月8日 河北新報)


 東北の弁護士偏在の解消と過疎地域への赴任者養成を目的に東北弁護士会連合会が創設した「やまびこ基金法律事務所」(仙台市)から、初の独立弁護士が誕生した。養成対象第1号だった及川毅弁護士(34)。今秋、宮城県登米市迫町で開業し、地域の法律相談や刑事弁護などに走り回っている。

 やまびこ事務所は日弁連が1500万円の開設経費を負担するなど、偏在・過疎対策の公設事務所を弁護士会が財政支援する全国初のケースとして2008年4月に開設された。

 及川さんは仙台市出身、東北大文学部卒。公務員を目指す中で法律に興味を持ったという。07年9月に弁護士登録し、同市の先輩弁護士の事務所に勤務していたが、開設と同時に入所した。

 約1年5カ月の養成期間は刑事弁護や一般的な民事事件のほか、新米弁護士には縁遠い労働審判や破産管財業務も経験した。 指導に当たったやまびこ事務所長の泉山禎治弁護士は「当初は不安が大きかったと思うが、幅広い仕事に意欲的に取り組んだ。独立時は見違えた」と目を細める。

 及川さんが過疎地勤務を志したのは、青森県での司法修習がきっかけ。「当時の青森県は、弁護士1人当たりの人口が全国最多だった。大きなやりがいを持って仕事に励める土地に興味を抱いた」と説明する。

 登米市で開業したのは、宮城県内の地裁支部で登米支部だけが唯一、管内に弁護士が1人しかおらず、民事訴訟で原告、被告の代理人を地元でまかなえないなどの不都合が生じていたためだ。

 事務所は約70平方メートルで、事務員1人の小所帯。「自分の思い通りに運営できるのは楽しいが、売り上げや事務員の待遇など、今まで考えなかったこともしなければならなくなった」と笑う。

 泉山所長は「一つ一つ丁寧に話を聞き、依頼してよかったと感謝される仕事をしてほしい」とエールを送る。 やまびこ事務所には現在、3人の養成弁護士が在籍。来年1月に第2号の独立弁護士が二戸市に赴任する予定だ。


キャッシングやローンなど、経験したことのある方は多いのではないでしょうか。何年もの間利息だけ払い続けているような方は、知らないと後悔します。過払いには時効がありますので、手遅れにならないうちに手続きを!

2009年12月1日火曜日

大阪高検検事、竹中ゆかりさん(46)「遺族に寄り添い代弁する」

「君みたいな個性的な人が検事として世の中を変えていくんだよ」と司法修習時代に先輩検事からかけられた言葉が検事になったきっかけだったとは、素晴らしいですね。
検事ときくと、どうしても怖いイメージがあるので、この検事さんのように遺族を思いやってくれる検事さんがいるんだな、とちょっとホッとする感じです。




大阪高検検事、竹中ゆかりさん(46)「遺族に寄り添い代弁する」
(2009年11月21日 産経新聞)


被告人質問の途中、傍聴席の遺族の表情が曇ったのを見逃さなかった。9月に和歌山地裁であった強盗殺人事件の裁判員裁判で、一緒に立会した主任検事に休廷を求めるよう合図を送った。遺族の意見を改めて聴くためだった。再開後、遺族の生の思いを被告人にぶつけて感謝された。「遺族に寄り添い代弁する。それがライフワーク」と語る。

 4月、大阪高検に着任し、司法制度改革担当として各地検の裁判員裁判のサポート役を引き受けている。高検検事は通常、裁判員裁判に携わらないが、その都度各地検の検事を兼任するという事務取扱の発令を受け、地検検事として公判に立会する仕組みだ。

 これまでに和歌山のほか、神戸と大津地裁の1号事件にも“助っ人”として駆けつけた。一人で3件は全国最多で、若手も「法廷に一緒にいるだけで安心」と全幅の信頼を寄せる。

 司法試験に合格した当初は裁判官志望だったが、司法修習時代に先輩検事から掛けられた一言が転機になった。「君みたいな個性的な人が検事として世の中を変えていくんだよ」

 任官後は花形の捜査畑ではなく、捜査から公判までをすべて見通せる公判部を希望。18年のキャリアのうち11年を公判検事として歩んできた。信条は「絶対あきらめない」。遺族らの思いを裁判官らに訴える最後の“砦(とりで)”という自負があるからだ。

 趣味の料理が唯一の息抜き。「冷蔵庫にあるもので何を作れるかを考えるのが楽しい。公判も持っている証拠であきらめずに戦い抜くのは同じですから」。厳しい表情がほんの少しだけ緩んだ。  (梶原紀尚)