2010年1月25日月曜日

県内弁護士、20年で1・8倍に 司法試験の合格者増で

今まで都心で弁護士になることの多かった司法修習生が、弁護士就職難で地方に移っていっているという例の一つなんでしょうね。
過疎地域が解消されるならば、それはそれでいいことなんではないでしょうか。
しかし、こういう状況が続けば、いずれは弁護士はどこに行っても飽和状態に。
一体どうなるんでしょうかね。




県内弁護士、20年で1・8倍に 司法試験の合格者増で
(2010/1/25  徳島新聞)


 徳島弁護士会に登録する弁護士が、20年前の1・8倍の77人に上っている。背景には司法制度改革の一環で、司法試験合格者が増加したことなどがある。県内で活動する弁護士が増え、徳島市内はもとより、弁護士過疎地と言われた地域にも事務所が開設されるなど、司法サービスの充実にもつながっている。

 徳島弁護士会の会員数は、1990年の42人から徐々に増え、24日現在で77人(男性72人、女性5人)。経験年数は、5年未満が27人、5年以上~10年未満が8人、10年以上~20年未満は15人、20年以上は27人いる。

 かつて年間約500人だった司法試験合格者は、制度改革で近年、約2000人に増加。都会の法律事務所への就職難などもあって、合格後に司法修習した徳島を活動の場に選ぶ場合もある。以前はほとんどが県出身だったが、現在は県外出身者が13人を数える。

 昨年12月に会員登録した永本能子さん(33)は兵庫県出身。2008年から09年の10カ月間、徳島で修習し、魅力を感じた。田中法律事務所(徳島市中通町1)で働いており、「徳島には女性弁護士が少ない。離婚やドメスティックバイオレンス(DV)などで、女性の依頼者が相談しやすい弁護士を目指す」と話す。

 同じく登録したばかりの木村裕介さん(33)は京都府出身。ひまわり法律事務所(同市東新町2)に就職した理由に、都会よりも早くから民事、刑事を問わず幅広い仕事を経験できることを挙げる。

 法律事務所は、徳島以外にも美馬と阿南両市内に2カ所ずつあり、美馬は4人、阿南は5人の弁護士が常駐している。

 徳島弁護士会の吉成務会長は「弁護士の選択肢が増えることで、県民の幅広いニーズに応えられる」と語る。会は、弁護士の質の維持、向上へ研修に力を入れる方針だ。

2010年1月21日木曜日

弁護士さん 就活激化 飽和状態...都市部から地方へ

この見出しだと、地方の弁護士不足が解消されそうにみえますが、弁護士が増えても弁護士業務が増えるわけではないので、地方でも弁護士の就職難になってきてるようですね。
しっかし、ずっと弁護士の就職難と言われ続けているのに、全く解消される見込みはなく、これでは弁護士になりたいと思う若者が、いなくなってしまうのでは?




弁護士さん 就活激化 飽和状態...都市部から地方へ
(2010年1月18日 産経新聞)


 法曹人口の増加で弁護士の就職難が問題になるなか、都市部に集中していた弁護士登録に変化が起こり始めている。これまで弁護士が少なかった地方の増加率が高まり、滋賀や島根県の弁護士会員はこの10年間で2倍以上に。弁護士が1人もいなかった地域にも事務所ができるなど“弁護士過疎”が解消される地域もあるという。しかし、多くの弁護士会はすでに「飽和状態」で、毎年2千人規模で増え続けることへの危機感が高まっている。

 滋賀弁護士会によると、平成12年3月末の会員は42人だったが、新司法試験が始まった18年から急激に増加。昨年12月に新たに6人が登録して97人になった。これまで弁護士がいなかった北部の高島市や長浜市にも事務所が開設された。

 弁護士白書によると、このほかに釧路と島根県弁護士会で21年3月までの10年間で会員数が2倍以上に。中原淳一・滋賀弁護士会副会長は「10年前が少なすぎた」と話すが、「ここ数年で多くの事務所が新人を採用し、来年の就職は厳しい」と分析する。

 ただ、弁護士が増えても業務が増えるわけではなく、弁護士の就職難は地方でも顕在化しつつある。 

 奈良弁護士会では昨年12月に弁護士登録する司法修習生が27人おり、約半数が奈良での登録を希望。しかし、採用する事務所が少なかったため登録をあきらめる人が多く、最終的な登録者は5人だったという。それでも会員数は135人になり、12年3月末の70人から2倍近くに増えた。

 仕事を求め、府県間の登録替えも急増中だ。京都弁護士会によると、大阪から京都への登録替えはかつて2、3人だったが、最近は年20人前後に。吉田誠司副会長は「大阪では競争が厳しく、独立するのにハードルが高いのでは」と話す。

 その大阪弁護士会は、増加率こそ44・6%と滋賀や奈良に比べて緩やかだが、人数でみると年に200人前後増えている。昨年12月の登録では「前年並みの就職が確保できた」(同会)と胸をなで下ろすが、来年以降は不透明という。

 知り合いの事務所に間借りだけする「ノキ弁」(軒先弁護士)や事務所勤務を経ずに仕方なく独立開業する「ソクドク」(即独)といった言葉も定着しており、大阪弁護士会は今後、こうした新人弁護士の支援にも力を入れるとしている。

2010年1月18日月曜日

埼玉弁護士会が就職説明会中止 求人減で参加事務所わずか

相変わらず弁護士の就職難は続いているようです。
埼玉弁護士会に所属する287の弁護士事務所のうち参加を表明したのは4事務所とは、ひど過ぎますね。
背景には弁護士数の増加があるようです。
これは今に始まったことではなくて、以前から言われていましたよね。
さらに増加するのでは、弁護士になりたくてもなれない若い人が有り余ってしまうのでは?




埼玉弁護士会が就職説明会中止 求人減で参加事務所わずか
(2010/01/14  共同通信)


 埼玉弁護士会(小出重義会長)が、16日に予定していた司法修習生対象の今年の就職説明会を、求人が少ないことを理由に中止したことが14日、同会への取材で分かった。日弁連によると、各地の弁護士会主催の就職説明会が求人減で中止されるのは珍しく、法曹人口の増加が背景にあるとみられる。
 埼玉弁護士会によると、所属する287の弁護士事務所のうち参加を表明したのは4事務所だけ。同会は「遠方から交通費をかけて来る修習生もいる。参加者の費用対効果を考え中止した方がよいと判断した」としている。
 同会は10年以上前から毎年、就職説明会を開いており、昨年は修習生約120人が参加した。
 法曹人口は、司法試験の年間合格者を3千人まで増やす政府計画が進み、昨年は計画が発表された2002年の約1・8倍に当たる約2100人が合格。日弁連の会員弁護士も、20年前の2倍を超える約2万9千人に増えた。

2010年1月12日火曜日

新任判事補は女性3分の1 最高裁、採用を決定

1992人中の99人、つまり約5%ですよ。
すごいですねぇ。
自分の身近には、法曹関係の人が全くいないので想像がつきませんが。
そして、その99名中33名が女性だそうです。
これから、ますます女性裁判官の数は増えていくでしょうね。
裁判官希望者のうち不採用1名の、不採用の理由がちょっと気になります…。




新任判事補は女性3分の1 最高裁、採用を決定
2009年12月24日‎ 日本経済新聞


 最高裁は24日、司法修習を16日に終えた1992人中、99人を判事補として採用することを決めた。うち女性は33人で3分の1を占めた。閣議を経て、来年1月16日付で発令される。裁判官希望者で不採用になったのは1人。不採用の理由は明らかにしていない。

 99人の年齢は25~34歳で平均27.06歳。全国の女性裁判官はこれで計605人となり、全裁判官の約17%を占めることになる。

 出身法科大学院は18校で、東大が最多の23人。

2010年1月5日火曜日

司法修習生:卒業試験、不合格過去最少75人

司法修習生の卒業試験を受けた2067人の中で75人が不合格だったそうです。
「不合格者過去最少」というタイトルを見て、一瞬「え、また増えたの?」と勘違いしてしまいました。
割合としたら合格者が前年・前々年より多かったということですよね。
合格者はこれで晴れて16日に修習を終えて法曹資格を得ることになるそうです。
頑張ってほしいですね。




司法修習生:卒業試験、不合格過去最少75人
(2009年12月16日 毎日新聞)



 最高裁は15日、11月の卒業試験を受けた2067人の司法修習生のうち75人(3・6%)が不合格になったと発表した。法科大学院を修了した新司法試験合格者らを対象にした卒業試験は3回目。
 不合格者数は過去最多だった前回より38人減り、初回(76人)も下回って過去最少となった。不合格率も前回比で2・5ポイント低下し最も低かった。

2010年1月1日金曜日

布川事件:再審決定 「袴田事件にも光」 慎重な見方も /静岡

あけましておめでとうございます。
昨年はこのブログにお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
今年も「司法修習」の記事を探して、投稿頑張ります。よろしくお願いします。




布川事件:再審決定 「袴田事件にも光」 慎重な見方も /静岡
(2009年12月16日 毎日新聞)


 茨城県利根町布川で1967年、大工の男性が殺害され現金が奪われた「布川事件」。強盗殺人などの罪で無期懲役刑が確定して服役し、仮釈放されて第2次再審請求をしていた桜井昌司さん(62)と杉山卓男さん(63)の2人に最高裁が14日付で再審を決定した。同じように第2次再審請求をしている袴田事件の関係者には「大きな光がさした」との声と「楽観はできない」との慎重な見方が上がった。

 袴田死刑囚の姉秀子さんは「布川事件の再審決定に励まされた。私たちの裁判にも良い影響が出るよう期待している」と語った。 袴田事件の弁護団の小川秀世弁護士は「両氏の自白は、最高裁が真犯人の自白と認定し、供述が変遷する実例として司法修習生のテキストにも出てくる。今回最高裁がその自白の信用性に疑問があると指摘したのだから画期的だ」と話した。

 また証拠採用について「布川事件では証拠開示請求で出てきた証拠で再審に結びついた。我々も静岡地裁、静岡地検との3者協議で、検察に証拠開示を求めている。地検の検察官は今回の結果を深刻に受け止め、証拠開示に応じるべきだ」と訴えた。

 支援団体「袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会」の山崎俊樹事務局長は「自白偏重で立件された類似点がある布川事件で再審が決定したことは大きい」としながらも「楽観はしていない」と語った。山崎事務局長は「袴田さんを犯人とするには無理があると訴えてきたが、裁判官には受け入れてもらえなかった。今回の布川事件の再審がどう影響するかは分からないが、証拠採用の幅を広げるきっかけになってほしい」と話した。【山田毅】