2008年10月6日月曜日

司法修習生 能力ばらつき 最高裁 新試験後を分析

テストでは必ず得点の低い層ができるのは仕方ないことと思います。
ただこれが、司法修習生の修了試験となると、とても不安を感じます。
もちろん大多数は立派に修了試験を合格しているようです。
表面的な知識だけでは、だめですよね。




司法修習生 能力ばらつき 最高裁 新試験後を分析
(2008年10月6日 東京新聞)


 法科大学院修了者を対象とした新司法試験の合格者中心となった最近の司法修習生について、教官らが「実力にばらつきがあり、下位層が増加している」「(司法修習の修了試験で)最低限の能力を修得しているとは認めがたい答案があった」などとみていることが五日、最高裁作成の報告書で分かった。
 報告書は修了試験不合格答案の例として、刑事裁判の「疑わしきは被告の利益に」という基本原則さえ理解していなかったケースを挙げている。修習生の実力は法曹(裁判官、 検察官、弁護士)の「質」に直結するだけに、政府の法曹増員計画をめぐる論議に大きな影響を与えそうだ。
 司法修習は司法試験合格者に義務付けられ、期間は二〇〇六年開始の新司法試験合格者 は一年、従来の旧司法試験合格者は一年四カ月。修了試験に合格しないと、法曹資格は得られない。
 最高裁の報告書は、司法研修所教官らの感想や修了試験で不合格と判定された答案の傾 向などをまとめたもので「大多数は期待した成果を上げている」と評価。「口頭で自分の考えを述べる能力に優れ、法科大学院の授業の成果ではないか」と長所を指摘した。
 一方で、増加する「下位層」は「司法試験合格者数の増加と関係があるのではないか」「民法や刑法など基本法について表面的な知識だけで、理解が十分でないため、事案の適切な分析検討ができない者が相当数含まれているのではないか」としている。
 「疑わしきは…」の原則を理解していない答案は「犯行が可能だった程度の被告を短絡 的に犯人と結論づけた」という。被告のアリバイ主張を無視したり、民法でも債務の「相殺」効果を誤解している答案があったことを明らかにしている。
 〇六年に新司法試験に合格した修習生は、九百八十六人が修了試験を受け、五十九人が不合格となった。
報告書は法務省や日弁連のほか、法科大学院の在り方を検討している中央教育審議会(中教審)などに提出されている。

さいむ梨を栽培しているって面白いですね。いつ頃収穫かな?さいむ梨に連動して<債務整理の声>としてメッセージがあります。

2008年7月30日水曜日

司法修習生:就職未定25%…日弁連調査

就職難は一般企業のみならず、弁護士の世界でも同じようですね。

政府はこの先10年間で弁護士の数を大幅に増やしたいようです。

しかし、日弁連は弁護士の質を低下させると弁護士の増員には反対をしていると。

このままでは、弁護士になれない人が増え、若手弁護士が育たず…

ということになってしまうのでは?









司法修習生:就職未定25%…日弁連調査

(2008年7月30日 毎日新聞)





 日本弁護士連合会が年内に修習を終える司法修習生に実施したアンケートで、弁護士登録を目指しながら就職先が決まっていない修習生が25%に上り、前年同期のほぼ倍になっていることが分かった。司法試験合格者増に伴う弁護士の就職難を示す結果だ。
 アンケートは4~5月に実施し、修習生2383人のうち1041人が回答を寄せた。弁護士志望で就職先未定は計263人。内訳は、修習を9月に終える旧司法試験合格者31人(合格者の12%)、12月に終える新司法試験合格者232人(同29%)だった。前年同時期のアンケートでは就職先未定は全体の13%だった。
 日弁連は「新司法試験合格者が初めて就職した前年は、全国の弁護士事務所に採用を強く働きかけたので、今年は受け入れ幅が少ないと予想していた」と受け止める。今年からホームページで修習生ら向けに求人情報を提供するシステムの運用も始めた。
 司法試験合格者数を巡っては、政府が10年に年間3000人に増やす方針を示し、法曹人口は現在の約2万9000人から、18年には5万人に達すると見込まれている。しかし、日弁連は今月18日、増員のペースダウンを求める緊急提言を採択した。日弁連は「急増する志望者を吸収する法律事務所の増加には時間の猶予が必要。このままでは実務を通じた弁護士育成が難しく、質の低下が懸念される」と主張している。【北村和巳】

2008年7月24日木曜日

ブログに取り調べの感想、修習生を厳重注意 長崎

ひどい話ですねぇ。
司法修習生としてこんなことをしたらどうなるかという、想像力が足りないのではないでしょうか?
人を見下したような書き込み。
ひどすぎます。
処分は厳重注意だけのようですが…。




ブログに取り調べの感想、修習生を厳重注意 長崎
(2008年7月24日 朝日新聞)


 長崎市で実務修習をしている20代の司法修習生が、刑務所見学や取り調べの感想など をブログに書き込んでいた問題で、長崎県弁護士会は24日、この修習生を厳重に注意し たと発表した。弁護士会は、書き込みそのものは修習生の規則に定めた守秘義務違反に当 たらないとしたものの、国民の信頼と修習生の品位を損なったとしている。
 問題を調査した長崎地裁によると、修習生はブログで「工場で作業している受刑者たち は、なんだかロボットのよう」「はじめて取り調べやりました。相手はばあちゃん。(中 略)おばあちゃん泣きまくり」など、修習の内容を書き込んでいた。
 地裁によると、この修習生は「自分の言動が多くの人に不快な思いをさせた」と反省し ているという。

最近気になるブラックリストの情報ページを見つけました。 アディーレ法律事務所のHP がお勧めです。

2008年6月29日日曜日

裁判員制度の問題も暗示? 司法修習生のブログ書き込み

ブログなら誰かがそれを目にした時に、どう思うかという想像力を働かせてほしい。
司法解剖の様子を詳細に書いたり、取調べの様子を面白がって書いて、その後どのようになるか。
守秘義務に違反するというより、常識的なことを守ってほしい。




裁判員制度の問題も暗示? 司法修習生のブログ書き込み
(2008年6月29日 長崎新聞)


長崎市の法律事務所で実務修習をしている二十代の男性司法修習生が、インターネット のブログ(日記)に、取り調べなどの内容を書き込んでいたことが発覚した。司法解剖の 生々しい描写や人の前科数を明らかにする書き込みもあり、ほかの司法修習生や識者から は「度を超えている」と問題視する声が相次ぐ。長崎地裁は、裁判所法に基づく規則の守秘義務違反の可能性もあるとみて調査しているが「聞いたことがないケース」と戸惑いも みせている。司法修習生は昨年十一月、長崎で実務修習を始めた。問題となったのは「司法修習生のなんとなく日記」と題したブログ。三月二十日付では、司法解剖の様子を「切り刻んで内臓とかを全部出して全部調べると臭いはきつい」と記載。四月九日付には「すごい人がいました。前科43犯。しょぼい犯罪ばかり繰り返してるということ」と書き、「ぜひ45目指してほしい」と記していた。このほか、取り調べ内容について「おばあちゃん泣きまくり」と明かしたり、長崎市長射殺事件の判決公判の傍聴に絡み「ジャンケンに負けて修習生席に座れませんでした」と 書いていた。ブログを見た別の司法修習生は「許されることなのか」と疑問視。問題が表面化した後は、自身も上司に注意され、守秘義務に神経質になったという。「修習生への指導や視線は厳しくなるだろう」と漏らす。元長崎地検次席検事で、桐蔭横浜大法科大学院の郷原信郎教授は「容疑者の実名や捜査 の具体的中身までは書き込んでいないので、守秘義務違反には当たらないだろう」とみる。 だが「見習いの立場で事件にかかわる修習生が、取り調べ内容などを表に出すのは倫理上 の問題がある」と指摘。市民に守秘義務を課す裁判員制度にも触れ「制度の問題も暗示しているようだ。裁判員が知り得た情報をネットの掲示板に書き込む可能性がないとは言え ない」としている。地裁によると、修習生が守秘義務に違反したり、違反に当たらなくても品位を辱める行 状があった場合、最高裁が罷免するか、実務修習を委託された地裁や地検、弁護士会が注意処分をする可能性があるという。しかし、地裁は「まだはっきり分からず、公表するかどうかも未定」としている。

2008年6月20日金曜日

あきれた司法修習生!取り調べをブログで公開

ブログはいろんな人が目にすることを前提に書いているはずですよね。司法試験に合格した人が、こんなことをするのはどうなんでしょう?守秘義務を真っ先に考えるべき立場の人ですよね。それに、文章がとても人を見下した感じで…。困ったものです。




あきれた司法修習生!取り調べをブログで公開
(2008年6月20日 スポーツ報知)


 昨年、司法試験に合格し、現在、長崎地裁などで司法修習中の男性(28)が、インター ネットの自身のブログに、検察の実務研修で体験した取り調べや司法解剖の様子などを書き込んでいたことが19日、分かった。同地裁は「修習生として、ふさわしくない行為が あった」として、裁判所法の守秘義務違反に当たる可能性もあるとみて、事実関係の確認 を急いでいる。
 「司法修習生のなんとなく日記」と題したブログには、守秘義務を負うはずの修習生に よって、実務修習の様子があきれるほど具体的につづられていた。
 今年2月15日付には「今日、はじめて取調べやりました」として、その様子を「相手 は80歳のばあちゃん。途中から説教しまくり。おばあちゃん泣きまくり。おばあちゃん、 涙は出てなかったけど」などと記載。
 5月27日付では、長崎市長銃殺事件の判決公判に言及。「テレビに映るとか言ってい たけど、午前中のテレビ撮影が入っている時間帯はジャンケンに負けて修習生席に座れま せんでした…。けれど、午後は法廷にいたので、主文の瞬間に立ち会いました」などと書き込んでいた。
 また、長崎県内の刑務所視察の際には「工場で作業をしている受刑者たちは、なんだか ロボットのよう。何を考え生きているんだろうか」「自分が取り調べ中の被疑者は、刑務所出所後5日目に、また犯罪行為に出た人で、この人は刑務所でしかうまく生きていけないんじゃないかと感じた」と記していた。
 長崎地裁は、今月12日に司法研修所(埼玉県和光市)からの情報で調査を開始。ブロ グは、「本人の判断で」(同地裁)、今月中旬に閉鎖された。同地裁総務課は「事実関係をさらに調査して適正に対処したい」としている。
 この司法修習生は、有名私立大卒業後、昨年、同大のロースクールを修了し、同9月に 司法試験に合格した。修習期間は同11月から1年間。今年7月まで、長崎市で実務修習の予定だった。
 司法修習生は、司法試験合格後、最高裁が採用。各地に配属され、地裁や地検、弁護士会で実務を学ぶ。国家公務員に準ずる身分で、裁判所法の司法修習生規則では「修習にあたって知った秘密を漏らしてはならない」と定めており、守秘義務を負っている。


アディーレ法律事務所があたらしいぺーじだしてましたね。<債務整理の声>としてメッセージがあります。いろいろ考えますね。

2008年6月4日水曜日

司法修習生:弁護士の卵、就職難 受け入れ態勢整わず、4割「決まらず」/北海道

北海道の就職難は、弁護士に限ったことではないが。
だからって首都圏に来たところで、仕事があるわけでなし。
弁護士って忙しいらしいのに、何で働く場所がないわけ?




司法修習生:弁護士の卵、就職難 受け入れ態勢整わず、4割「決まらず」/北海道
(2008年6月4日 毎日新聞)


◇道内修習生、残り半年
 法科大学院を修了し07年9月に新司法試験に合格した道内の司法修習生らのうち、弁護士志望者の4割の就職先が決まっていないことが、札幌弁護士会のアンケートで分かった。一連の司法制度改革で司法試験合格者は年々増加しているが、弁護士事務所など受け入れ先の態勢が整わず「就職氷河期」となっている実態が浮き彫りになった。
 札幌弁護士会は今年3~5月、札幌で修習中の新61期生67人と、北海道弁護士会連合会主催の就職説明会に出席した札幌以外の修習生41人の計108人に匿名アンケートを実施。51人から回答を得た。その結果、弁護士志望者45人のうち20人が「まだ就職先が決まっていない」と答えた。愛須一史副会長は「就職先が決まらない修習生は気恥ずかしさから調査に消極的と想像できるので、実際の未決定者はさらに多いのではないか」と推測する。
 札幌弁護士会の会員は現在458人で、うち約1割を60期の新人弁護士が占めている。新61期生の修習期限は今年12月で、残された期間は約半年。愛須副会長は「これまでは何とか採用できたが、今年はかなり厳しい。弁護士会として受け入れ先へのアプローチも試みたい」と話す。数年前に登録した札幌の男性弁護士は「当時は就職への焦りもなく、修了半年前に就職先が決まっていない人は例外的だった。4割も決まっていないとしたら大変だ」と懸念した。
 法務省は06年、司法制度改革の一環で新司法試験を導入。法曹養成専門の法科大学院修了者は、5年間に3回まで受験できるようになった。旧司法試験の合格率は数%だったが、06年は48・3%、07年は40・2%と向上。合格者数はそれぞれ1009人(うち札幌27人)、1851人(同56人)で、今後も増加が見込まれる。【芳賀竜也】

2008年4月2日水曜日

都会の弁護士、狭き門 修習生、わずかなイスに殺到

この程度の増員で就職難になるなんて。
事務所によっては弁護士業務って死ぬほど忙しいって聞くぞ。
それにデーブスペクターがいってたけど、今の日本は、弁護士のやる仕事が少なすぎるらしい。
アメリカだと商談やTVショーのコメントとかでも弁護士が入るってさ。




都会の弁護士、狭き門 修習生、わずかなイスに殺到
(2008年04月02日 朝日新聞)


3月初旬に首都圏で開かれた弁護士会主催の就職説明会では、わずかな募集に対し、修習生が殺到。首都圏だけでなく、地方からも希望者が駆けつけるなど、競争は激化するばかりだ。
 「せっかくたくさんの方に来て頂いたのに、出店する事務所が少なくて申し訳ないと思います」。3月に、さいたま市内で開かれた埼玉弁護士会主催の就職説明会。集まった約100人の司法修習生に、主催者側が謝罪した。参加を予定していた15の事務所のうち、六つの事務所がキャンセル。結局、採用予定者数は合計12人前後にとどまったからだ。
 弁護士会によると、採用予定がなかったり、修習生の就職活動の早期化で採用を終えてしまったりした事務所が少なくない。ある幹部は「どこの事務所に行っても修習生が歓迎される時代は終わった。法曹人口の増員で、今は完全に買い手市場だ」という。
 こうした状況に、修習生側の危機感は強い。北信越地方から来た男性(28)は「周りにはもう決まった人もいて焦る。もう、どこでもいいから入りたい」。神奈川県から来た女性(27)は、複数の事務所にメールや履歴書を送っているが、反応がなかったり、そのまま送り返されたりしている。「想像以上に厳しいです」
 ただでさえ厳しい競争に、首都圏志向が拍車をかける。東北などの地方で弁護士が不足するなか、今回は秋田や広島など首都圏以外からの参加者は全体の2、3割にのぼった。九州地方から来た男性(29)は「大きな事案を扱いたい」といい、別の男性(26)も「都市部と地方では情報量が違う。首都圏の方が専門性を高められる」と訴える。
 やはり3月に横浜市であった横浜弁護士会の就職説明会でも、事前に参加の意向を示した事務所は2カ所だけだったが、244人が申し込んだ。同会の伊藤信吾弁護士は「神奈川はもう飽和状態。事務所と何らかのルートがない修習生の就職は難しいのではないか」と話す。
 日本弁護士連合会(日弁連)も、修習生の選択肢を広げようと懸命だが、司法試験合格者が増えた影響で、競争率が高くなるとともに、新人弁護士の年収は低下。弁護士事務所を対象に07年度に実施したアンケートでは、固定給のない「出来高制」の新人弁護士も7.85%にのぼった。新米弁護士が独立するまで先輩の事務所に居候する「イソ弁」に代わり、固定給もなく机(軒先)だけを借りる独立採算型の弁護士は「ノキ弁」とも呼ばれている。
 東京に三つある弁護士会が今月19、20の両日に合同で開く就職説明会には、38の法律事務所と22の企業が参加する予定だが、求人数をはるかに上回る司法修習生が足を運ぶと予想されている。
 日弁連は「07年度は就職対策に力を入れた結果、例年並みに就職できたが、採用計画を前倒しにした事務所も多く、08年度はさらに厳しくなる」とみている。(津阪直樹)