2010年7月27日火曜日

司法修習生の給費制維持を 静岡でパレード

静岡で司法修習の給費制維持を訴えるパレードが行われたそうです。
日弁連会長の宇都宮弁護士を先頭に、300人がパレードに参加したとのこと。
「法律家は社会の医師。」医師国家試験合格者には2年間の臨床研修及びアルバイト禁止の研修専念義務が課せられたが、その義務化に対応して、研修医には国庫からの援助により研修に専念できる程度の給費が支給されることになったそうです。
貸与制度の実施は今年の11月1日。
もうすぐ8月。
間に合うんでしょうかね…。




司法修習生の給費制維持を 静岡でパレード
(2010年7月25日 静岡新聞)


 今年11月から司法修習生の給与が給費制から貸与制に変わることを受け、県弁護士会は24日、静岡市葵区の青葉公園などでパレードを行い、市民に給費制維持の必要性を訴えた。パレードは、日弁連会長の宇都宮健児弁護士を先頭に、若手弁護士や静大の法科大学院卒業生ら約300人が続いた。
 司法修習生は、司法試験に合格した法律家の卵。1年間の司法修習を終えた後、弁護士、裁判官、検察官のいずれかの道に進む。現在は修習期間中、国から給与が支払われている。しかし、近年の司法試験合格者の定員増などを受け、国庫負担軽減のため2004年に裁判所法が改められた。
 パレードに先立ち、静岡市葵区大手町のアゴラ静岡で宇都宮弁護士と原田誠治静岡新聞社顧問の対談が行われた。宇都宮弁護士は「法律家は社会の医師。医師がそうであるように、国全体でお金をかけて育てる必要がある」と話した。原田顧問は「生活にゆとりがないと、社会正義が実現できない可能性がある。社会が責任を持って、法律家を育てることが必要だ」と応じた。
 3月に静大法科大学院を卒業し、5月に司法試験を受けた焼津市の男性(26)は「これまでも親に金銭的な負担をかけてきた。これ以上、負担をかけたくない」と話した。

2010年7月22日木曜日

司法修習生:就職難 弁護士希望者の「未定」4割超

今年も相変わらず、司法修習生の就職難はひどいことになってますねぇ…。
修習生の4割以上が、弁護士登録をしたいのに就職先が決まっていないというんですから。
別記事で、日弁連が国や企業に組織内弁護士としての採用を求めているという話もありました。
ただ実務経験がないと企業に採ってもらうのは厳しいという話を聞いたことがあります。
やはり、弁護士数が増えすぎですかね。




司法修習生:就職難 弁護士希望者の「未定」4割超
(2010年7月21日 毎日新聞)



 新司法試験に合格して司法修習を受けている弁護士希望者のうち4割以上の就職先が未定なことが日本弁護士連合会のアンケートで分かった。未定率は2年前の2倍以上で、就職難が加速している。
 アンケートは6~7月に実施、12月に修習が終わる予定の2021人のうち1235人が回答した。このうち532人(約43%)は内定していなかった。同時期の調査では、08年は約20%、09年は約30%。
 一方で、修習を8月に終える旧試験合格者についても、6月時点の就職未定率は約27%。08年は約6%、09年は約19%で、新試験組と同様に司法試験の合格者増や景気低迷などが影響しているとみられる。宇都宮健児・日弁連会長は21日の会見で「司法修習生の就職難は危機的状況。関連先に採用を要請するなど業務範囲の拡大に努めたい」と話した。【伊藤一郎】

2010年7月13日火曜日

なるほドリ:「司法修習生」ってどんな人? /奈良

ここで改めて「司法修習生」ってどんな人?というのを見てみましょう。
アルバイト禁止。
卒業試験に合格するまでは気が抜けない。
弁護士になるには就職難。
給与制でなくなるかも。
弁護士の仕事量は増えていない。
裁判官、検察官の数は大きく増えていない。
大変なことばかり並べてしまいましたが…法律家になるには、かなりの覚悟と意志の強さが必要そうですね。




なるほドリ:「司法修習生」ってどんな人? /奈良
(2010年7月7日 毎日新聞)


 <NEWS NAVIGATOR>

 ◆「司法修習生」ってどんな人?

 ◇裁判官・検察官・弁護士の卵 司法試験合格後、1年間実務学ぶ

 なるほドリ この前、司法修習生が奈良市の近鉄奈良駅前で署名活動をしたという記事を読んだよ。司法修習生ってどんな人たちなのかな。

 記者 法科大学院などを卒業して、司法試験に合格した後、裁判官、検察官、弁護士になるために1年間、実務を勉強している「法律家の卵」です。奈良地裁にも配属されています。地裁の法廷で法律書を手に、熱心にメモを取っている姿をよく見かけます。

 Q どんな勉強をしているのかな?

 A 刑事・民事裁判を傍聴することはもちろん、弁護士と一緒に訴状を出したり、検察官の捜査を学んだりします。修習に専念する義務があって、アルバイトは禁止されています。卒業試験もあって、09年12月の最高裁の発表では、受験した2067人の司法修習生のうち75人(3・6%)が不合格になっています。最後まで気が抜けないのです。

 Q 修習生はその後どうなるの?

 A 裁判官や検察官として採用される人もいますが、多くは弁護士になります。新司法試験の合格者数が2000人を超えるようになり、弁護士の就職難が大きな問題となっています。法律事務所に入って「イソ弁」(居候弁護士)になることがほとんどでしたが、最近では修習が終わってすぐに独立して開業する「即独」弁護士もいます。

 Q 司法修習生に給与が出なくなるという記事を見たよ。

 A 国は11月から、月額20万円程度の給与を出すのをやめて、生活に必要なお金を貸す仕組みに変えます。奈良弁護士会の弁護士たちも「金持ちしか法律家になれなくなる」と批判しています。

 Q でも、弁護士になったらもうかるから簡単に返せるよね。

 A そうでもなさそうです。急に弁護士の数が増えた一方、仕事の量はそれほど増えてはいないとされます。奈良弁護士会も7月から、スーパーなどに出張して無料相談会を開く計画を進めるなど、仕事を増やす取り組みを始めています。それに裁判官や検察官の数は大きく増えてはいません。給与は税金なので、国民の理解が得られるかどうかという問題もあります。法律家たちも法律のサービスを充実させたり、人権を守るためには、コストもかかることを、国民に説明する必要がありそうです。

<回答・高瀬浩平(奈良支局)>

2010年7月8日木曜日

司法修習生:給費制維持訴える 市民集会で日弁連会長--仙台 /宮城

同様の記事をもう何回も載せていると思いますが、まだ国が動きそうな気配はないですね。
仙台で、給費制維持を求める市民集会を開催したそうです。
日本弁護士連合会の宇都宮会長も参加したようですね。
何だかんだ言って、もう7月です。
そろそろ国が動き出してくる?んでしょうかね???




司法修習生:給費制維持訴える 市民集会で日弁連会長--仙台 /宮城
(2010年7月4日 毎日新聞)


 国が司法修習生に給与を支給する「給費制」が廃止され、11月から「貸与制」が導入されることに対し、仙台弁護士会などは3日、仙台市青葉区の東北学院大学土樋キャンパスで給費制維持を求める市民集会を開催した。日本弁護士連合会の宇都宮健児会長が来仙し、「意欲や志があっても、経済的に法曹の道を断念せざるを得ないケースもあり得る」と給費制維持の必要性を強調した。 集会には弁護士や現役の司法修習生ら200人以上が参加。若手弁護士や法学部の大学生らが順番に登壇し、「弱い人を助けるために、なぜ借金を抱えなければいけないのか」と訴えた。 集会後の会見で、宇都宮会長は給費制維持を求める運動について「仙台が先進的に取り組み、全国に波及していった」と述べ、「夢や志を持っている人が法曹界に入ってこられるように道を開いてあげなければならない」と話した。【須藤唯哉】