2013年10月8日火曜日

<千葉大生殺害>裁判員裁判の死刑破棄 東京高裁は無期判決

なんのために裁判員制度を導入したのかわからなくなりますね。
裁判員の皆さんも、苦渋の判決だったでしょうにどうせ覆るのなら国民の負担の大きい裁判員制度なんて無くなってしまえばいいのにと思います。


<千葉大生殺害>裁判員裁判の死刑破棄 東京高裁は無期判決
毎日新聞 10月8日

 千葉県松戸市で2009年10月、千葉大4年の荻野友花里さん(当時21歳)を殺害し部屋に放火したなどとして、強盗殺人などの罪に問われた住所不定、無職、竪山辰美(たてやまたつみ)被告(52)の控訴審判決で、東京高裁は8日、死刑とした裁判員裁判の1審・千葉地裁判決(11年6月)を破棄し、無期懲役を言い渡した。村瀬均裁判長は「殺害態様は執拗(しつよう)で冷酷非情だが、殺害された被害者は1人で、計画性もなかった」と述べた。

 裁判員裁判による死刑判決が破棄されたのは2例目。1審判決は、竪山被告が強盗致傷などの前科で服役し、出所から3カ月足らずの間に、強盗や強姦(ごうかん)事件を繰り返していたことなどを重視した。だが、村瀬裁判長は、被害者が1人の殺人事件で、計画性がない場合には極刑が選択されていない傾向にあることを踏まえ「死刑選択の合理的、説得力のある理由とは言い難い。裁判員らが議論を尽くした結果だが、刑の選択に誤りがある」と述べた。

 判決によると、竪山被告は09年9~11月、荻野さんから現金を奪い包丁で刺して殺害したほか、8人に対して強盗強姦事件などを連続して起こした。

 村瀬裁判長は6月にも被害者が1人の強盗殺人事件で、「前科を重視し過ぎた」として裁判員裁判で死刑とされた男(62)を無期懲役に減刑していた。

 判決には被害者参加制度を利用して荻野さんの両親も出廷。黒のスーツ姿の父親は村瀬裁判長が判決理由を朗読する間、硬い表情を崩さなかった。閉廷後、代理人弁護士は「遺族の心情を察すると私からはコメントできない」と話した。

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