2013年8月20日火曜日

<視覚障害弁護士>法廷で「二人六脚」…盲導犬クルーと活動

勉強で大量の書面を読み込む苦労などたくさんあった事でしょう。
人間、強い心があればなんでもできるのですね。
こういう記事を読むと、私自身も頑張ろうという気になれます。
これからのご活躍を期待しています。


<視覚障害弁護士>法廷で「二人六脚」…盲導犬クルーと活動
毎日新聞 8月19日

 盲導犬を連れた女性弁護士が神戸地裁で活躍している。病気で視野の大部分を失ったが、33歳で司法試験に合格し、7年前から法廷に立つ。大量の書面を読み込む苦労はあるが、刑事弁護で警察署を訪れたり、裁判所と事務所を行き来したりするのは盲導犬のリードで難なくこなせるという。福祉関連の民事訴訟も手がけ、「障害者の方々に寄り添った活動を続けたい」とハーネス(胴輪)を握る。

 ◇「最高のパートナー」

 兵庫県弁護士会所属の吉江仁子(きみこ)さん(42)=同県西宮市=と、クルー(ラブラドルレトリバー、雄5歳)。日本弁護士連合会によると、盲導犬を連れた弁護士は珍しい。

 生まれつきの病気で、視野が次第に狭くなり、大半を欠損。24歳で障害2級と認定された。「40歳までに失明するかも」と医師に言われ悲観的になったが、英国への一人旅を契機に自信を取り戻した。パソコン売り場での仕事を辞め、「目が悪く自信をなくすより、できることに挑戦しよう」と28歳で弁護士を志した。

 司法試験合格後、学生時代を過ごした名古屋で弁護士活動を始めた。障害者自立支援法を巡る違憲訴訟や知的障害者の消費者事件などに取り組んできた。

 刑事事件の容疑者接見で夜間、警察署に出向く時など、不慣れな道に不便さを感じていた。そこで、2008年夏に「中部盲導犬協会」(名古屋市)に紹介を依頼し、10年春にクルーと出会った。外出先で人や物にぶつかる回数が減り、「24時間一緒にいて安心できるようになった」。

 結婚を機に、今春から神戸市内の弁護士事務所に勤める。事務所や法廷ではクルーは椅子の脇に座り、おとなしく待機する。クルーを育成し、紹介した中部盲導犬協会の田嶋順治常務理事は「活躍していると聞いてうれしい」と温かく見守る。

 吉江さんは「おっとりしたクルーは最高のパートナー。二人三脚で、障害者や環境問題などに取り組んでいきたい」と話している。

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